旅行中に読んだ本たち。

檀流クッキング (中公文庫BIBLIO)ゴーマニズム宣言〈1〉 (幻冬舎文庫)金田一少年の事件簿 Vol.1?ディレクターズ・カット? [VHS]
なんといってもネパール・ポカラのゲストハウスで、レセプションに積み上げられた雑誌・歩き方・週刊誌・新聞・柳美里やS☆コータローの著書の底からダーリンが掘り出してきた檀一雄先生の『檀流クッキング』は秀逸であった。
スペイン料理屋で働いている先輩に「ネパール土産」として持ち帰ったものの、ダーリンの同居人が「間違えて」トルコに持って行っちゃった(あまりにもすばらしい本なので、確信犯だろう)。
この本が出た当時台所に男が立つなんて「恥ずかしい」こと誰もしなかったし、実は趣味で料理をしたい男性が居たとしても、それを外に公表することはなかったらしい(解説より)。
ところが檀先生は自ら「料理好き」を提言し、日本だけでなくアジア・ヨーロッパ各地の食堂を散策。美味しい刺身が出てきたらアラを持ち帰ったりレシピを聞いたり調理場に潜入したりするなどの勢力的な活動の末、収集し自ら試したレシピを奥様方にわかりやすく書いたのがこの本だ。
なにより興味深いのはその文体、実物が手元にないのでうろ覚えだけど、「しいたけを2本ほど、きばってかってくるがよい。れんこんもきばるがよい」「塩かげんなど、いいかげんでよい。自分のすきなようにするがよい」といった雰囲気か。
そのおおらかさ、料理に関する造詣の深さ。無我夢中で読んだ。
また、「もうええわ」ってぐらいカツどんを食べ続けたネパール・ポカラの日本食レストランでは『金田一少年の事件簿』を一巻から読んでいたのだけれどかなり面白かった。ガンジャ畑なんかが出てきて「そういえばこいつの存在を始めて知ったのは、この漫画によってであった」などと思ったりして。
ネパール・カトマンドゥのゲストハウスでは『ゴーマニズム宣言』をはじめて読んだ。結局一巻から九巻まで全部読んだ。オウムとか出てきて興味深かった。
旅先の読書の醍醐味は「ハンモック読書」にあるといっても過言ではないね。すばらしい天気、風がふくと自然にダーリンがハンモックをつるすので、それを横取りするという作戦です。
日本の庭でやってもいいけど、やっぱりそわそわして恥ずかしい気持ちになるので、外国でやるのがいいとおもう。

(左:檀先生に魅了される様子 右:正しい読書スタイル)