ラーガマーラ(その②) バターチャイ 500円

母とjackと三人で奈良へ。そして奈良へいけば必ずラーガマーラへ。ということで母と別れてからいつものようにほそっこい道を迷い到着する。(何回行ってもまっすぐ行けたためしがない。)
お店のお姉さんは私たちの顔を覚えてくれていて行くとすぐに指定席(喫煙席)にひざ掛けをよういしてくれる。
冬メニューにはバターチャイが。むむ、ちょっと高いけど試してみやうと。
二人でもくもくと本を読む。いつもよりすこしこってりしたチャイ。思ったより重たくない、体が温まる感じのチャイ。
体が温まるチャイで思い出したチャイのお話。
去年の冬、私はパキスタンフンザという町(村?)でクリスマス休暇を過ごしていた。パキスタンの冬だといってすっかりなめきっていたが、フンザは最北端にある標高3000メートル級の地。さてさて死ぬほど寒い。
死ぬほど寒いのに登山をしよう、ということになり、北風ふきすさぶなか、「イーグル・ネスト」と呼ばれる山の展望台に行くことになった。(本来ならジープをチャーターしていくところらしいがそんなお金のかかることはしません。)
途中で地元のおじいちゃんとすれ違い、案内してもらうことになったからさあたいへん。
山肌に蛇みたいに這う遊歩道を完全無視、直角に頂上に向かうおじいちゃん。四肢をフルに使い何とかついていく私たち。吹き降りてくる北風、鼻から鼻水、斜面を駆け下りてくるヤギ、ヤギ、ヤギ、駆け上がるヤギ、たまにヤギとともに駆け下りる地元民。
頂上にたどり着いたころには私たちの体は凍りつきそして下山する体力あるかなしかの状態であった。
頂上にはシーズンにはパキスタン人セレブ達でいっぱいであろう美しい展望台があったものの冬のフンザの谷は重い雲と霧に覆われてみはらしも何もない。しかしながら私たちは「いやあーきれいだなあーさすが風の谷だ」などと自分たちにいいきかせもぞもぞと営業中止らしいレストランに勝手に入っていったのである。
するとどこからか男が現れ注文をとってくれる。私たちはチャイを頼むことにした。
待つこと一時間、チャイがはこばれてきた。さっきの男がうやうやしくカップを私達の前にならべ、はじめにお湯をそそぎカップを温め、そのあと甘くて濃いチャイを入れてくれた。さてそのおいしいことといったら!!
そうしてなんやらかんやらいいながらチャイを飲んでいると、ドッカーンと爆発音が!レストランの入り口で宝石の採掘をしていたらしい。ダイナマイトって、ほんとすごい音がするんですね。
そのあと、チャイの飲みすぎでトイレがまんできなくなって、勝手に他人の家にあがりこんだり、いろいろあったのですが長くなったので今日はこのへんで。チャオ。