ピアフ愛の手紙 あなたのためのわたし

ピアフ愛の手紙―あなたのためのあたし

ピアフ愛の手紙―あなたのためのあたし

ふらりと図書館に入って、ピアフの三文字を見てふらりと借りたのがこれ。1900年代を代表するシャンソン歌手、エディット・ピアフと、その恋人マルセル・セルダンの往復書簡。
エディット・ピアフと私の最初の出会いは高校のとき。音楽選択の友人が、「次のテストでこれうたわなあかんねん。」と彼女の代表曲である「愛の讃歌」を歌っているのを聴いたのが始まりである。「あなたの燃える手で 私をだきしめて」で始まる「愛の讃歌」は高校生の私にとって、「なんや、こんなアツい曲のせるなんて教科書もなかなかやるなあ」ぐらいの存在でしかなかった。そのころはこの曲の作者など知らなかった。
次にピアフと再会したのは2003年、私の教祖美輪明弘様の音楽会「愛」にて、美和様がうたっていらっしゃったのを聴いたときである。そのとき、美和様は教科書に載っている「愛の讃歌」の歌詞はぴったりしないから、といって、はじめフランス語で歌い、次に自分で訳した日本語の歌詞で歌われた。それを聴いて私は「無償の愛」のすばらしさに胸を打たれた。
で、今回また、偶然、暗い図書室の本棚で、私はピアフの名前を見つけた。なぜか心が引かれて、寺島修司の脚本を借りに来たのにもかかわらず、真っ赤な表紙のこの本を手にとっていたのである。
1949年5月19日、ピアフの恋人でボクサーであるセルダンは、試合の準備のためアメリカのロック・シェルドレイクへ出発した。その日から恋人たちは、お互いのことを想って毎日手紙を書き出した。

(続きはまた明日)