おもひでのガールズホステル。

megh2006-03-05

私が一年前に住んでいた、ガールズホステルにダーリンをつれていく。日曜日は入り口のカフェテリアまで、男性が入れるので、少しでも中を見せたいなら今日がチャンスなのでした。
レンガ造りの建物はまるで刑務所のような管理ぶり、高い塀、重い扉、警備員が常にうろうろしている。けれどもそれがちっとも物々しくみえないのは、庭師さんのお手柄、見事なガーデニングっぷりで、塀には素敵なつたがからまり、入り口は大きなブーゲンビリアの木、白い花の咲く木、何故かハイビスカス、などいろとりどりの花でまるで不思議の国のアリスのよう。カフェテリアの隣には、私が居なかったときには無かった箱庭までできていて、そのとなりには芸術学部の学生が卒業制作に描いたムガル調の壁画。外はあんなにうるさくてほこりっぽいのに、このなかはなんておだやかなんだろ。あたたかな陽だまりに、猫。そんな素敵な、懐かしい寮に足を踏み入れると、懐かしい人たちの顔。
門番のじいちゃんに「めぐみを知っている人で、まだ寮に残っている人を、放送で呼んで」と頼む。カフェテリアで働いているアクタルという男の子は、一年でずいぶん大きくなって大人っぽくなっていた。チャイを飲みながらのんびりしていると、ムルタン生まれ、薬学部のアミラがやってくる。「めぐー!!サプライズやわ!」と彼女独特の微笑み浮かべて。
アミラの家に遊びに行って、二人でムルタン観光したり、アミラのおばあちゃんのいる田舎にいって、初めて地平線にのぼる朝日を見たり、タイタニックごっこをしたり、ヨガをしたり、映画を観たり、いろいろ遊んだアミラ。私が先日国境でもらった薬を見せると、すぐに名前と効能を言い当て、さすが薬学部。かっこいい。「学校にこの薬いっぱいあるから、おなか下したら勝手にのんでるねん」とアミラは笑う。
私の知っている人は、アミラ以外は寮には残っていなくて、ほとんど卒業してしまったらしい。みんなどうしているのだろう。結婚したのかもしれない。仕事をしているのかもしれない。幸せな毎日を送っていればいいなあと思う。
最後の取材を終わらせて、夜イスラマバードに向かう。