国境にて。

megh2006-02-28

朝7時に起きて、隣でねむる先輩を起こさないようにこっそり身支度をし、国境に向かう。予定なら今日ダーリンがインドからパキスタンにやってくる、私はそれを迎えに行く。バスを乗り継ぎ一時間半。騒々しく埃っぽい町から牛の香り漂よう田舎に出、菜の花畑の真ん中をつっきり国境に到着。
 門の前には男だらけ。女はゼロ。さてどうやって待とうかと考えていると、警備兵の1人が椅子を用意してくれ、お茶とお菓子を奢ってくれる。新聞を読みながら待つ。
 見上げれば全部が青い空、上の方にとんびが輪をかいて、畑を突き抜ける春風そよそよ、こうやって大切な人を待つ時間はなんて贅沢なんだろうとぼんやりすること一時間半、さすがに心配になってきて、先ほどの警備兵に「ねえ背の高い日本人きてないかしらね。」とたずねたところ「向こうに聞いてみるわ」とインド側に電話してくれた。なんていいひとなんだろうと思っていると「まだ来てへんみたいやけど、向こうの人に日本人の男の子が着たらこっちに言うように言っといたから、なんも心配せんでええですよマダム。」と警備兵。安心してそこらにあったロンリープラネットを立ち読みしているとようやくダーリンが到着、しかし彼は重い病気に犯されており、ふらふら。病院に直行しようとしていると先ほどの警備兵が国境の診療所の医者を呼んできてくれて、またイミグレーションオフィスから中に入って診察をうけることに。そして私も通訳としてついてこいと言われ不法入国。
 なぞの薬をいただき、ついでに私の腹痛の薬ももらい、お金を払おうとすると「お金はいりません。私たちの国に来てくれたことで十分です」と彼はおっしゃる。なんていい人なんだろう、しかも私にお茶をご馳走しようとしてくださるがこの腹痛にバッファローの乳入りチャイなんか飲んだら死ぬ、と考えありがたくお断りし、タクシーでホテルに直行。
 ダーリンを布団に寝かせ、私はダンス教室に踊りに行く。1年ぶりの教室、身体がリズムを覚えている。なんてこった、楽しい!!先生も友達もみんなかわらなくて、私はうれしくてうきうきした。今日来ていたのは初心者ばかりだったので、私も教えてあげたりして。彼らはなんでこんな外人におそわってんねんやろという疑問をいだきつつも、だんだん白熱していきいつしかスパルタ特訓、いいあせかきました。
 帰りにカムラーンとシュエーブという教室の友達と、散歩しながら果物売り場へ向かう。病気ダーリンにりんごを買って帰ろうと。そうしてりんごを手に入れホテルに帰り、晩御飯を食べにアバリホテルの日本食レストランFUJIYSMAへ。
 FUJIYAMAは、留学中、ことあるごとにお世話になったところ。ここのカツどんはなかなか美味しく私はここにくるとカツどんばかり食べており今日もカツどん。おなかいっぱい食べました。ダーリンに雑炊をつめて持って帰ってあげようと思ったものの、5回くらい頼んでやっとこちらの意向が通じたようす。そのあとまた5回くらい確認に来て、いったいどうやったら持って帰れるのか不安になったころにようやく雑炊入手、ホテルに帰る。味が濃すぎて食べにくかったようだけど。
 私が留守の間あまりにも熱がでて、1人で病院にいったダーリンは、よくわからない注射を5本打たれ憔悴。こちらの人の英語のなまりっぷりに驚愕、ウルドゥー語の必要性をひしひしと感じた模様。私のレーゾンデートル守られたりといったところです。