サボテンがほしい

王国〈その2〉痛み、失われたものの影、そして魔法 (新潮文庫)
そんなわけで、ブックオフで続編を買えないまま、このシリーズの手持ちをぜんぶ読んでしまった。植物に話しかけまくっていた(そしてすぐ枯らした)昔のことを思い出した。
うちの植物たちにも一応名前があるので(ミラバケッソ、のどっち、くま、逆子)、この小説の主人公みたいに、話しかけつつもっと大切にしようか、しかしこの小説にもあるように、植物はかまいすぎるとそれはそれでよくないらしい。
物語から学んだことは、自分の選択でたとえそのときは人生が前より悪くなってしまったようにみえたとしても、必ずそこに新しく生まれたものがあり、新しい自分にとって大切な存在なのだということだ。それは、ほんとうに静かに見つめないと見逃すものだろう。