宮本輝『ひとたびはポプラに臥す』に関して(前編)

一巻から三巻まで読んだけれど、まったく面白くない。序文にはこうある。
『(この旅行記を読んで)芯を失った日本という国の、うるさすぎる日々や、明るすぎる夜から、多少なりとも自由になっていただけるならば、私にとって望外の幸せである』
ところがこの旅行記の前半を読んで私が知ることができたのは、中国が不潔で、いまいましい賄賂が横行しており、漢民族は無愛想で、農民は貧しく、砂漠は埃っぽく、宮本輝にとってまったくの期待はずれだったということだけだった。
はてさて後半は???